氏子総代会より Home
鈴と賽銭箱(さいせんばこ)の由来
・鈴の由来 拝殿に設けられた鈴を振る意味は、邪霊を祓(はら)う、魔除けること、
と説明されています。鈴は清々しい音色で参拝者を敬虔(けいけん)な
気持ちにし、参拝者を祓い清めると共に、神霊の発動を願うものと考え
られているそうです。
・賽銭箱の由来
賽銭箱は元々海や山の幸を御神前に供えられた形に由来していると言
われています。人々は秋になると米の実りに感謝して、収穫した米を神様
にお供えしました。お供え方は米を白紙に巻いて包み「おひねり」とする
ようになりました。更に貨幣の普及に伴い、米の代わりに金銭を供えるよう
になったそうです。
しかし、米を供えたときの名残は見られ、今も金銭を「初穂料」として奉納
しています。
鳥居と手水舎(てみずや)の由来
・鳥居の由来 鳥居は、神社の入口に設置されており、神域に入る門と言われています。
二本の柱の上に笠木(かさき)を置き、その下に貫(ぬき)を入れて柱を
連結したもので、構造上からは笠木の下に島木のあるものとないものと
に大別されます。
鳥居は神社に邪悪なものが侵入しないようにとの意味で建てられている
ともいう。また、参道は産道に通ずるといい、鳥居をくぐることによって、
新しく生まれ変わることが出来るとの解釈もあるそうです。
・手水舎(てみずや)の由来
神前に出る前に心身を清め整えるための手水を行う処です。この手水舎
には、清水があふれており、柄杓(ひしゃく)が置かれています。
古来、日本人は近くの小川や滝、海などで心身を清めてから神社へ参拝
いたしました。伊勢の新宮では、古い時代にそうであったように、今でも
五十鈴川で手や口を漱いでから参拝しているそうです。
各神社への参拝者が「手水を使う」のはこうした正式な禊(みそぎ)を簡略化
したものです。しかし、略式とは言え、心身を清めることには変わりがありません。
手水舎の目的は身も心も清めるところにあります。
2010.9.22
神社を守護する狛犬(こまいぬ)の由来
狛犬は神社の守護や魔除けのために参道や社殿の両脇に置かれている一対の獅子に似た
獣の像であり、その起源は中国ないしインドといわれています。中国やインドで皇帝の墳墓や
門を守護した獅子形の像のうち、中国唐時代のものが日本に伝わり、平安時代には宮中の
門扉、屏風などが動揺するのをとめるための鎮子(おもし)にして用いられ、それがやがて神社
にも転用され、本殿の内部や拝殿に置かれるようになったそうです。
当初は木製の小形のものが主流でしたが、神域への魔の侵入を防ぎ、神を守護する役割
から次第に大きくなり、参道や社殿前に置かれるようになりました。一対の関係は、雄雌と
いわれたり、一方に角があったり、なかったり、また口を開けた「阿」と口を閉じた「吽」のもの、
つまり「阿吽(あうん)」の姿をしているものが一般的で、この「阿吽」は物事の始めと終わりを
意味し、一対で網羅万障が完結するという解釈があるそうです。
2011.4.15
祭りの意味
「祭り」の語源は「奉(たてまつ)る」という言葉と関係が深い。神に食事や酒などの品々(神餞
(しんせん))を捧げ、それを下してきて、きちんと座り直して共食共飲すること(直会(なおらい))
により神と人、人と人とが結ばれること。これが「祭り」であるそうです。
また、上記のような説明の一方で「祭り」には、日常的な人間関係の意識を無の状態にし、
そこに神霊の力を取り込んで、心身共に別の新しい人間に生まれ変われることという働きもみ
られ、祭りに参加して生まれ変わった人が日常に戻ると、新たに得られた力で周囲にも良い
影響を与えるとされています。
2012.4.12
神輿(みこし)の意味
神は、普段は神社の本殿に鎮まっていますが、祭礼のさいには、本殿よりお出ましになります。
この時に神が乗る乗り物が神輿です。
なお、神輿が神社からお出ましになることを渡御(とぎょ)といい、お帰りになることを還御(かんぎょ)
といいます。
また、神輿の形は、神社の本殿を模して小型化したものが多く、一般的には台と胴と屋根で構成され
屋根の中央には鳳凰(ほうおう)や葱花(ねぎばな)などをあしらい、台には何本かの棒を通して
大勢で担ぐようになっています。
2012.7.5
山車(だし)の意味
山車とは祭礼のときに引き出される車のことです。屋台(やたい)、曳山(ひきやま)、傘鉾(かさほこ)、
地車(だんじり)、車楽(だんじり)、太鼓台、山笠、曳物(ひきもの)、桜車(だんじり)等、日本各地に
さまざまな形式や名称があります。また、山車には車のついたもの、人が担いで移動するもの、
飾って置くだけで動かない置山(おきやま)があります。こうした山車は、各地で贅を尽くした豪華絢爛
な祭絵巻を繰り広げています。
山車の原型は、平安時代の標山(しめやま)で、標山とは、天皇が即位後に行う大嘗祭(だいじょうさい)
で作られるものです。これは松の木などを飾った作りのもで、神霊の鎮まりの坐す山を表現しています。
これが民間でも標山を模して作るようになり、のちに祇園祭で山鉾(やまほこ)として曳かれるように
なったそうです。
2012.7.5
神饌(しんせん)と直会(なおらい)の意味
祭祀(さいし)に供えるものとして幣帛(へいはく(絹を束ねた物))・飲食(米と酒)・果物とあります。
現在も祭祀での供物は飲食と果物が供えられ、これらの供物を神饌と総称しています。
神饌ーーーーーーー生饌(せいせん):生の食べ物。(稲穂や洗米)
|
ーーーーーー熟饌(じゅくせん):調理した食べ物。(炊いたご飯、餅、酒等)
(米以外にも、生命の維持に欠かせない水や塩、野菜、果実、魚介類が神前に供えられる。)
これらの神饌は、祭式が終わると神前から下げて、祭りの奉仕者や参加者にふるまわれ、皆で
ともに食べます。この神事を直会という。直会は御神酒をいただくだけの簡単なものも多いが、
重要な神事です。
そもそも神人共食の直会が、なぜ祭りに欠かせない神事として重要視されたのか。これは神
祭りの目的が、神への祈願やその成就への感謝であったためであると思われます。その場合、
祈願が神に受け入れられる、あるいは感謝の心が神に真に伝わるためには、神と人との関係
が親密になる必要があります。
そして娯楽の少なかった時代において、人と人の関係を近づける一番の手段は、ともに楽しく
飲食し、親しみあうことでありました。それが、人と人だけでなく神と人との関係にも適用され、
現代にも延々と継承されてきています。
2013.4.11
新穀(しんこく)を供えて神に感謝する新嘗祭(しんじょうさい)の由来について
新嘗祭は「にいなめのまつり」ともいわれ、11月23日に宮中、伊勢神宮をはじめ、全国の神社で
執り行われています。古くは、11月の2回目の卯(う)の日に行われていたそうです。
この祭りは、米をはじめとするあらゆる作物の収穫を、神々に感謝する「秋祭り」に起源し、春の
祈年祭(きねんさい)と対をなす祭りです。
古代においては、「新嘗」の二字は「にひなめ」「にひなへ」「にはなひ」などと読まれたそうで、
いずれも「新饗(にいあえ)」、つまり新穀を神々に供え、もてなすということです。
漢字の「饗」には、食物を間にして二人が向き合い、もてなしをするという意味があります。
2013.11.23
以降続きます。
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